本当に秒で相手に伝わる!スライド資料作りのバイブル!
社会人や大学生になってPowerPointを使って資料を作る機会が増えた方は多いと思います。
ただ、時間をかけて細部にこだわっても完成したスライドを見てなんとなく「イマイチだな……」
と思うことはありませんか?
また、PowerPointのテンプレートを使用しても初心者感が出てしまってカッコよくないスライドを作ってしまったという経験もあるかと思います。
実は、PowerPointは直感的に操作が可能で初めての人でもなんとなくスライドが作れてしまうのが特徴です。
これが原因で自分流のスライドデザインが染み付いてしまい、イマイチ資料を何度も作ってしまうという状態になっている可能性があります。
しかし、これは一度PowerPointの本を読めばすぐに解消できます。
直感的にわかるパワポだからこそ少し勉強するだけで実力がメキメキとつくのです。
今回は数あるPowerPointの本の中でも「プレゼンとは?」というところから教えてくれる本の内容についてまとめていきたいと思います。
また、綺麗なスライドデザインの作り方なども解説してくれているので初心者の方はもちろんリスキリングを考えている中級者〜上級者の方にもおすすめです。
それでは早速内容についてまとめていきたいと思います。
秒で伝わるパワポ術 仕事でもSNSでも〈いいね〉がもらえるスライド作成のコツ
今回ご紹介するのは
「秒で伝わるパワポ術 仕事でもSNSでも〈いいね〉がもらえるスライド作成のコツ」
という本です。
著者の豊間根青地さんはPowerPointが趣味で、作成したスライドをSNSにアップしていました。
このスライドがクスッと笑えるものだったり、本当にタメになったりするものなので興味のある方はぜひ見てみてください。(Instagram・Twitter)
かなり人生を損している人のIR資料 pic.twitter.com/msBsKvjYfZ
— トヨマネ|シリョサク株式会社 (@toyomane) 2024年4月3日
この本の構成は以下のようになっています。
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この本の構成
- なぜスライドを作るのか
- メッセージをつくる
- デザインに落とす
- プレゼンする
- サボる
- ケーススタディ
本の構成からわかるように、この本を読めばスライド作成のテクニックだけでなくプレゼンを作る一連の流れを学ぶことができるのが特徴です。
- スライドに文字をたくさん書いてしまう
- 作るのに時間がかかる
- 全然伝わらない
というようなパワポの悩みはこの本を読めば解消できます。
まず本の冒頭は著者が作成したプレゼン資料が載せられています。
内容は「もし桃太郎がイヌ・サル・キジにお供になってくれるようプレゼンしたら」というものです。
桃太郎がイヌ・サル・キジを仲間にするためにきびだんごの定期給付システムを提案するという内容になっています。
とっつきやすい内容だということもありますが、スライドデザインも非常にきれいでわかりやすく冒頭部分を読むだけでも「すごい」となると思います。
図解がわかりやすく、色使いもまとまっていて、まさに「できるプレゼン」というものになっています。
そしてこの本を読めば自分も同じようなスライドを作れるようになるとワクワクしてくるでしょう。
各章ではスライドを作成するために大事なことが詳しく書かれていますので以下にまとめていきます。
第1章:なぜスライドを作るのか
第1章では「スライドを作る目的」について述べられています。
そもそもスライドを作る目的は「相手に納得してもらい、行動してもらうこと」です。
そのための手段は口頭でもメールでもいいわけです。
そして無数にある手段のうち、あえてスライドを選ぶのであればスライドの強みを理解してそれを活かした使い方をしようというわけです。
そのスライドの強みはビジュアルでパッとわかりやすいということです。
そのため、PowerPointはビジネスツールとして広く使用されているのです。
第2章:メッセージを作る
第2章ではスライドの「メッセージを作る時の極意」について述べられています。
これは、プレゼンの主役は話す人ではなく聴く人であるということです。
つまり、気持ちよく話せるスライドを作るのではなく、聞き手が気持ちよく聴けるスライドを作るのが大切です。
これは個人的にはかなり刺さる内容でした。
「どうすれば話のストーリーを上手く作れるかな」と考えてスライドを作成したこともあり、まさに自分が主役になっていたなと思いましたね。
同じような人もいるのではないでしょうか?
第2章で述べられていることはプレゼンの本質とも言える気がしています。
第3章:デザインに落とす
第3章ではスライドの1番楽しい部分であるビジュアルの作成について説明されています。
第2章で考えたメッセージをビジュアルという記号に落とし込む作業です。
デザインのステップとしては、
- 構造を抽出する
- アウトラインを作る
- スライドに清書する
という流れで進めていくといいそうです。
また、デザインの極意や学び方についてもきちんと述べられています。
- ノイズを減らして余白を大切にするということ
- 企業の決算資料は学びに最適ということ
が書かれており、参考になります。
PowerPoint初心者の方も、ある程度経験がある方にも新しい学びがあるはずです。
また、図解とグラフによる見せ方のさまざまなパターンについて俯瞰的に述べられており、ここも勉強になることが多いです。
この章が1番ボリュームがあり、図解や実際の操作手順などもふんだんに載せられています。
具体的なテクニックなども非常に多く載せられているので興味のある方はぜひ一読してみてください。
第4章:プレゼンする
スライドを作成して終わりということはないですよね。
なぜなら、スライドはあくまで補助資料であり、メインはプレゼンだからです。
第4章では作成したスライドを使ってプレゼンをする時の極意について述べられています。
ここでも大切なことは主役は聴き手ということです。
このことを忘れずに、相手に頭の中で上手くイメージを組み立ててもらえるようにプレゼン内容を「物語」として語りましょうということが述べられています。
第5章:サボる
第5章ではスライドを作成する際に使えるテクニックを紹介してくれています。
スライド作成はどうしても時間がかかる作業です。
そのため、やらなくてもいいことは「サボる」。
テクニックを使って少しでも作業時間を短縮することが大事だと述べられています。
そのテクニックとして、
- テンプレートでサボる
- ショートカットキーでサボる
など具体的な例を示して教えてくれています。
そのため、初学者の方でも問題なくこのテクニックを使用することができるはずです。
ここで述べられている内容は中級者の方にもおすすめです。
知らないテクニックだ!ということもあると思いますので、この章から読んでみるというのもアリかもしれません。
第6章:ケーススタディ
第6章では今までの内容を活用したケーススタディとして課題が出されています。
前提条件やプレゼンの目的があらかじめ指定されているので、これらの情報を元に自分でスライドを作ってみましょうという章です。
スライド作りの練習問題はあまりないと思いますので、このようなケーススタディが用意されているのは非常にありがたいと感じました。
自分で手を動かしてスライドを作成できるので学んだ知識をフル活用できるかと思います。
もちろん、模範解答も載せられていますので自分のスライドと比較するのも勉強になります。
「秒で伝わるパワポ術」を読んだ感想・レビュー
今回紹介した「秒で伝わるパワポ術 仕事でもSNSでも〈いいね〉がもらえるスライド作成のコツ」は個人的に非常に良い本だと思います。
なぜなら、理論的な部分と実践的な部分のバランスがいいからです。
単にスライドを作成するテクニックだけを紹介するのではなく、「なぜスライドなのか」というところからプレゼンテーション全体について解説されています。
そのため、パワポ全般に通ずる考え方と技術を学べる書籍です。
この本を読めばパワーポイントの基礎・基本の考え方と作成スキルについて勉強できるかと思います。
私はこの本を読んでからPowerPointに対しての考え方が変わり、自分でも納得できるスライドを作成することができるようになりました。
内容もわかりやすいので入門書としても良いですし、リスキリングとしてPowerPointを勉強したい人にとっても最適な本ではないでしょうか。
ぜひこの本を読んでPowerPointのスキルを上げてほしいと思います。